総合科目「酒-一杯の酒から覗く学問の世界」で今年も酒蔵見学実習を実施しました

2014年3月3日

 共通教養科目「酒-一杯の酒から覗く学問の世界」は、「酒を詠んだ漢詩」(中国文学・要木純一)・「フランスの食文化と酒」(フランス文化論・金山富美)・「日本近世における酒」(日本近世史・小林准士)・「酒の法律学」(刑法学・田坂晶)・「酒税のはなし」(経済政策・飯野公央)・「酒と健康」(医学・荒川長巳)・「醸造学のはなし」(醸造科学・堀江修二)・「酒造りのこころ」(酒造会社社長・米田則雄)の各講師による講義を教室で受けた後、新酒の仕込み真っ最中の酒蔵で、日本酒醸造の全工程を実地に見学して学びを深めるという授業科目です。

 

 今年も、清酒「豊の秋」醸造元の米田酒造、清酒「李白」醸造元の李白酒造に見学実習を受け入れていただき、松江市内の2つの酒蔵をお訪ねしました(竹永三男担当)。この中、米田酒造には、例年通り大学入試センター試験準備日の1月17日にお訪ねし、米田社長のお話しの後、上濱智信杜氏の解説を受けながら、精米から搾りに至る酒造工程の実際を見学しました。参加者は、その日の気温・湿度に合わせて精米し、精米具合に合わせて浸水・洗米時間を微妙に調節するなど、各工程が相互に密接に関連していることを学び、杜氏の言葉の一言々々に込められた酒造りの繊細な技に感嘆していました。続いて1月25日に実施した李白酒造での見学実習では、若槻礼次郎の扁額「李白」が掛けられた座敷で田中裕一郎社長の事前説明を受け、その後、2グループに分かれて酒造工程を見学しました。李白酒造では、伝統の技と醸造科学の技術を組合せ、酒造工程の近代化に取り組んでおられる様子を、実際の工程に即して伺いました。どちらの酒蔵でも、酒造りの長い歴史の中で使われてきた独特の用語にも触れ、日本の食文化を代表する清酒醸造の奥深さと豊かさを実感することができました。

 

 「酒」は、酒造好適米の改良と確保、麹・酵母による発酵管理に必要な醸造科学と杜氏の経験的技術、国家財政の中で重要な位置を占めてきた酒税の問題、心身の健康という医学的課題、「未成年者飲酒禁止法」などの法規制など、大学での学問・研究と密接に関わる豊かな主題を内包しています。こうした主題を教室の講義で「総合的に学ぶ」とともに、市内の酒蔵での実地見学実習でその学びを深めるというこの授業は、「多くの酒蔵が立地する松江市内にある総合大学」島根大学ならではの特色ある授業です。

 

精米工程で上濱杜氏の説明を聞きました(米田酒造).JPG 麹室の中にも入れてもらいました(米田酒造).JPG

精米工程で上濱杜氏の説明を聞きました(米田酒造)

麹室の中にも入れてもらいました(米田酒造)

李白酒造・田中社長の事前説明。額は若槻礼次郎の書です.JPG 仕込み中のタンクの上にも上げてもらいました(李白酒造).JPG

李白酒造・田中社長の事前説明。額は若槻礼次郎の書です

仕込み中のタンクの上にも上げてもらいました(李白酒造)

 

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