第6回「島根学」山陰地域活性化に向けたJR西日本の取組

公開日 2014年11月19日

 島根学の第6回講義が11月14日、本学ホールで行なわれ、JR西日本松江支店長の内山興氏が「山陰地域活性化に向けたJR西日本の取り組みについて」と題して講義しました。市民パスポート会員31人を含む253人が受講しました。
 内山氏は駅や電気区、車両所といった現業部門と営業課や輸送課、企画部門といった支社・本社からなるJRの組織を概説しました。鉄道には多くの人手がかかっており、間接部門も含めて巨大なシステムであること、鉄道会社は地域と切っても切れない会社であり、通勤や通学といった顧客の生活とも密接な関わりを持つことを説明しました。
 JR西日本は2010年、人口減少社会に突入するに際して(1)長期持続可能性に経営の軸足を置く(2)経営のミッションとして「西日本地域の活性化に貢献」を明示(3)ステークホルダーとの調和によるプラスサムの価値実現(4)重点戦略として「地域との共生」を掲げる――という経営の考え方の中核を公表しました。
 内山氏は、今までは切符を購入した顧客への、すなわち改札の内側でどれだけサービスを充実させるか、ということを命題に捉えてきたのを、改札の外側も考える、すなわち地域の発展・維持を目指す地域共生企業となることを目標にした、と説明しました。
 地域の活性化なくして会社の存続はない、地域の活性化に主体的かつ積極的に貢献する必要があるとして「改札の外側」に特化した「山陰いいもの探県隊」が設置され、内山氏がそのキャプテンに任命されました。「都会では多くのコストをかけて求めるものが松江では非常に簡便に得られる。地方には生きてくる資源がたくさんある。」と話る内山氏は「地域にはまったのは初めて。松江に住んでいることは私の自慢」と締めくくりました。
 次回の島根学は11月21日、島根県雲南市長の速水雄一氏が「雲南市のまちづくり」と題して講義します。

 

講義をする内山興氏 
 講義の様子

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