農林水産業の六次産業化プロジェクトセンター  斐川東中学校において「出雲おろち大根」の収穫を行いました

公開日 2016年12月27日

 

 農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターの地域特産品の価値創出と普及活動として、出雲市立斐川東中学校の技術・家庭科の授業で「出雲おろち大根」を栽培してもらっています。

 

 1220日(火)に出荷サイズに成長した大根の収穫を行いました。地面に葉が十分に展開したものを選び、この大根の特長であるヒゲ根をできるだけ切らないように丁寧に一本ずつ畑から掘り上げました。ヒゲ根が地中に張りすぎていて掘り上げに34人掛かりとなるしぶとい大根、間引きしそびれて双子になってしまった大根、なぜかきれいに真っ直ぐ伸びてしまった大根など、様々な形のものが地中から現れると、生徒からはその珍しくおもしろい大根の姿に歓声があがっていました。「出雲おろち大根」は、野生のハマダイコンを材料に島根大学で品種改良をすすめ、この地域独自の野性味を存分に残している品種です。隣で栽培しておいた青首大根にくらべて収穫作業も一苦労とあって、野生植物の栽培化の大変さ、昔の人々が脈々と続けてきた農作物の品種改良の偉大さなども、今回の収穫作業を通じて感じ取ってもらえたと思います。

 

 「出雲おろち大根」のヒゲ根をほんの少しかじってみた生徒からは「ものすごく大根の味がする。うわ~。」といった感想がありました。その刺激的な辛味だけでなく、うま味成分が豊富に含まれていることも、この大根の特長の一つです。自分たちで栽培して育てた地元原産の大根の味を、中学生の生徒の皆さんはどのように感じてくれるのでしょうか。

 

 掘り上げた大根は家庭に持ち帰ってもらい、冬休みの宿題として食レポを書いてもらうことになっています。地元発の食材として各家庭でどのように食され、どんな感想が返ってくるのか、大学の研究としてもその結果を楽しみにしています。

 

「出雲おろち大根」は出雲地域の宍道湖畔や島根半島の近辺に自生するハマダイコンを品種改良した辛味大根で、正真正銘の出雲産の新香辛野菜です。ヒゲ根の多い形状は出雲神話の「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」を彷彿させ、「オロシ(チ)」て、食べると強烈な刺激があることから「出雲おろち大根」と命名しました。2004年より品種改良を開始し、2011年に「スサノオ」の名称で農林水産省の登録品種となりました。収穫期は11月下旬~2月下旬までです。

 

※「出雲おろち大根」を用いた六次産業化や農育・食育の活動について、当プロジェクトセンターと協力・連携を希望される方(団体)も募集中です。お気軽にお問い合わせ下さい。

 

播種時の記事もご覧下さい。

http://www.shimane-u.ac.jp/docs/2016092800020/

 

農林水産業の六次産業化プロジェクトセンターホームページ

http://www.rokujika.shimane-u.ac.jp/

 

 

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