今年度の「浜田学」では牧場や新規就農者を訪問しました

公開日 2019年08月09日

 7月30日(火)、学生26名と教員2名で浜田市を訪れました。浜田市と生物資源科学部が包括協定を結び、浜田市からの支援で「浜田学」を数年前から始めました。今年も浜田市役所と生物資源科学部とが協力して企画しました。昨年までの「浜田学」は主に浜田の水産業に注目し、浜田漁港を中心に訪問してきましたが、今年は浜田市の農業関連業について知る機会を得ました。
 島根大学を午前8時に出発し、途中休憩を取りながら、約3時間をかけて最初の訪問地である浜田メイプル牧場(浜田市三隅町)に到着しました。緑の多い山林地域に突如として大規模な施設が現れました。浜田メイプル牧場はこの4月から稼働開始し、現在、搾乳牛800頭などを飼育されています。地元の牧場、動物診療所、家畜敷料会社、飼料会社が出資し、株式会社浜田メイプル牧場が作られました。浜田市からの行政支援も立ち上げ時から受けています。
 浜田メイプル牧場では乳牛の搾乳に日本に3台しかないロータリーパーラー搾乳機を2台設置し、搾乳作業の自動化、乳牛の健康管理までも行っていました。学生たちは大規模な施設、とても衛生的に管理されている牧場(工場) に驚きながら、最後に和牛繁殖で産まれた子牛たちと癒しの時間を過ごしていました。

ロータリーパーラー.jpg   和牛繁殖で生まれた子牛.jpg

 

 次に訪れたのは浜田市弥栄町にある弥栄会館でした。そこでは「弥栄の農産品を活用した手作り昼食」を一人500円でいただきました。学生たちにとって普段,口にしない珍しいものもあり、あまり箸が進まないのではと考えていましたが、予想に反して、コゴミの天ぷら、そうめんカボチャの酢の物など美味しくいただきました。

昼食の様子1.jpg    昼食の様子2.jpg

 

 昼食後、浜田市役所弥栄支所の岡田氏および一般財団法人・奥島根弥栄の田中氏より弥栄町の集落営農法人の広域連携・独自の農産物販売事例のお話を聞きました。

学生からの質問に応答する岡田氏.jpg

 

 最後に訪れたのは、弥栄町に新規就農し、株式会社小松ファームを立ち上げられた小松原氏の作業所でした。ホウレンソウ、ネギ、ミズナなど9品目の野菜を石見地域10軒の農家で関東地方に共同出荷されています。新規就農して11年目になり、今では10名のパートを雇用し、年8回の作付けで周年栽培を進めておられました。その様子、お話を聞いた後、参加した学生2名が小松原氏に、「インターンシップでここに来られないか」と聞いていました。小松原氏の取り組みが彼らの心を動かしたのだと思います。

野菜の調整作業について説明される小松原氏.jpg

 

 今年度の「浜田学」は畜産、そして米や野菜生産に独自に取り組まれている事例を見聞することができました。大学での座学ではわからない「島根の元気」を見せていただきました。

 

         


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