生物資源科学部

授業風景

生物資源科学部

“いのち”あふれる地球を育む

 本学部では、生物・生命を、人間社会と広範で多様な関係を有する存在という広い意味での資源と捉えます。
 そして生命現象の基本原理から、生物資源の育成、利用、開発保全と、それを育む環境に関する広い分野を教育研究の対象としています。
 

生物資源科学部オリジナルサイトはこちら https://www.life.shimane-u.ac.jp/

生物資源科学部の理念・目的,教育内容,卒業後の進路
生物資源科学部のディプロマポリシー・カリキュラムポリシー・アドミッションポリシー

学科

生命科学科

生命科学の探究
 生命科学科では、微生物から動物・植物に至る多様な生物の様々な生命現象について、基本的な理解と根本原理の解明を目指すとともに、これらの生物が有する多様な有用機能を食品・化学工業、医薬・農薬製造業などの産業に役立てるための教育と研究を行います。生命現象の不思議さを追求し応用する過程を通して、論理的思考力や問題解決能力を身につけ、社会で活躍するための素養を高めることを目指します。
●細胞生物学コース
細胞生物学コースでは、細菌や原生生物から動植物まで幅広い生物を対象とし、様々な生命現象を分子・細胞・組織・個体レベルで捉え、理解する能力を育み、ライフサイエンスや関連する様々な分野で活躍する人材を育成することを目標にします。分子・生理・発生機構の解析を通して、生命現象の背後にある原理を理解し、「How」に答えるための論理的な思考能力・観察能力・洞察力などを養います。
●水圏・多様性生物学コース
日本海から宍道湖・中海を含む湖沼河川まで多様な水域とその周辺の陸環境がもつ豊かな生物多様性を基礎科学の観点から捉え、理解する能力を育み、生物資源の持続・有効利用と環境保全に寄与し、この分野を牽引する人材を育成することを目標にします。生物多様性の進化・維持機構及び生態系における多様性の機能を実験・観察・数理的分析を通して理解することで、「How」や「Why」に答えるための論理的な思考能力を養います。
●生命機能化学コース
生命現象は、生命体内に存在する多様な分子の働きが複雑に組合わさることで引き起こされます。そのメカニズムを生物と化学の両方の視点から理解し、有用な機能として医薬系や化学系の分野に応用する知識と技能を有した人材の育成を目指します。生物学、化学及びそれらの融合分野における基盤的・専門的科目を重点的に履修します。
●食生命科学コース
食品に含まれる栄養成分や有用成分を人体が活用する仕組み、食料の生産に寄与する生命の仕組みなど、「食」に関連する生命現象を理解し、食品やバイオテクノロジーの分野に応用する技能を有した人材の育成を目指します。生物学と化学に関する基盤的科目に加え、食品、栄養、微生物、細胞培養などに関する専門科目を履修します。

農林生産学科

農林業による豊かな暮らしの実現
 農林生産学科は、農林業生産による豊かな人間生活の実現を目指して、農産物及び林産物に関する持続可能な生産技術と経営・経済について教育と研究を行う学科です。本学科の特徴は、豊かな自然環境に恵まれた山陰地域という立地条件を活かしたフィールド学習など幅広いカリキュラムを通して、農林業とそれを取り巻く生態系、地域社会について総合的に学ぶことができる点にあります。本学科は、資源作物・畜産学、園芸植物科学、農業経済学、森林学の4つの教育コースからなり、相互に連携したカリキュラムにより農林生産学全般を広く学びつつ、各コースの専門的な知識・技術の修得を図ることができます。
●資源作物・畜産学コース
 イネなどの資源作物及び家畜の肉、乳の安定的な供給と持続可能な生産を目的として、地域の農畜産物の生産現場に適応できる、食料生産の向上を目指した教育と研究を行います。
●園芸植物科学コース
 果物、野菜、花などの園芸植物を材料として、地域の自然環境を活かした園芸植物の効率的生産、品質改良、6次産業化などに関する特色ある教育と研究を行います。
●農業経済学コース
 国内、国外、農村、都市を問わず持続可能な地域社会の創造に貢献できる人材育成のため、食料、農業、地域(都市と農村)の現場を総合的に理解し、問題解決に貢献するための文理融合型の農学教育と研究を行います。
●森林学コース
 生態系と生物多様性の保全を指向した森林の育成・管理、日本の木の文化を支える良質な木材生産、森林資源の収穫・利用技術、リモートセンシングによる森林調査とモニタリング、森林・林業に関連する経済・政策・法律など、地球環境の保全と人間社会の維持に欠かせない森林・林業についての教育と研究を行います。

環境共生科学科

環境調和型社会の構築を目指して
 環境共生科学科では,土・水・生物などの資源と環境を適切に保全・管理しつつ持続的に利用していく環境調和型社会の構築や,その実践のために必要となる専門知識や技術に関する,科学と工学の両観点からの学習を重視します.学生の皆さんは,2年生から環境生物・生態環境・環境動態・地域工学という,互いに重なり合いつつも特色ある4つの教育コースに配属され,多角的な視点から,地域の持続的な発展に貢献する様々な手法の習得を目指します。
●環境生物学教育コース
 中山間地域の森林・里山から農耕地を経て河川・汽水域に至る広域な環境に生息する生物を対象とし,植物の病気発生機構,昆虫の利用や防除,自然界での微生物の働き,森林の健全な育成と保全などに注目し,その生命現象と多面的な意義について学びます.人と自然との共存や生態系の保全を目指し,野外調査から室内実験を含む生態学的な手法により,生物生産に関連する生物と環境に関する知識と技術を習得できます。
●生態環境学教育コース
 ヒトと自然の共存や生態系の保全を目指し,生物が生息する水・土環境で生じる多様な現象とそのメカニズムを科学の視点から理解するための知識と方法について学習します.山地・森林から河川・湖沼・海域を含む流域を対象として,水域では水生生物と生息環境・水質・水文に関して,陸域では森林・草地や農耕地の調査・評価方法を習得します。
●環境動態学教育コース
 地域資源循環型社会の構築を目指し,地域資源を有効かつ持続的に利用するための,また人間活動と共存できる生態系を保全・修復するための知識と技術を学習します.土,水,大気,生物および人工物を介した物質の移動や循環をミクロおよびマクロの視点から理解・制御する方法や,水や土環境を保全.修復する工学的手法を習得します。
●地域工学教育コース(JABEE(日本技術者教育認定機構)認定コース)
 農村地域や中山間地域が有する地域資源を有効に活用して,地域の豊か生産環境・生活環境・自然環境を創造・管理・保全するための専門的な基礎学力と技術を,工学的な観点から習得します.また,科学技術が公衆や環境に及ぼす影響(有用性と危険性)ならびに責務といった技術者倫理や,必ずしも解がひとつではない課題にアプローチするエンジニアリング・デザインについても学習します。