医学部の理念・目的,入学者受入方針,教育内容,卒業後の進路

基本理念・教育目標

基本理念

 医学部は,教育基本法の精神及び学校教育法第83条の趣旨に則り,国際的視野に立った豊かな教養と高い倫理観を備え,かつ,科学的探求心に富む人材の養成と医学及び看護学の向上を目的として教育研究及び医療を行うと共に,その成果をもって社会の発展に寄与し,人類の福祉に貢献することを基本理念としています。

 

教育目標

 医学部の教育目標は,生命の尊厳と患者の権利・人格の尊重を教育の柱とし,広い教養と高い倫理観を身につけ,科学的な探求心と総合的な判断力を養い,時代の要請に応じて地域に貢献する医師・看護師を養成することを目指しています。

 

医学科

入学者受入方針

 人間が好き,自然が好き,地域社会にも関心があり,人々から求められる良き医師になりたいと熱望する人を求めています。すぐれた医学知識とともに人の心のわかる優しさを持った医師になるために,心・技・体を鍛えることをいとわぬ,チャレンジ精神旺盛な若人を求めています。また,高等学校段階の基礎的な学力を十分に身につけ,優れた学力を有する人を求めています。 

 

教育方針

 医学科では,豊かな心を持ち信頼される医療人になるべく,医の心と十分な知識・技術を学んだ医学士が誕生するよう,入学当初から指導に専念しています。

 医療人に必要な人間性を高めるために,社会人としての豊かな教養及び高い倫理観を培い,生命の尊厳や患者の権利と人権尊重の重要性を理解できるような指導を行い,善良な医療人としての総合判断能力の育成をします。

 各科目においては,学習の到達目標を明示し,基本的知識と基本的技術を教授すると共に,自学自習を促して高い問題解決能力を育成します。また,科学と情報技術の進歩に対応しそれらを活用できるように,生涯にわたって知的向上を目指す能力を培います。

 さらに,患者中心のチーム医療の本質を理解し,その実行に必要なコミュニケーション能力,将来の医療・教育現場での指導能力を培うよう指導すると共に,国際的に活躍できる能力を養うことを目指しています。

 

教育課程の概要

 6年間の一貫教育を実施しており,その教育課程は,教養教育科目,専門基礎科目及び専門教育科目で構成されます。教養教育科目は,基礎教育科目,共通教養科目及び専門基礎教育科目に分類され,専門教育科目は,基礎医学系,臨床基礎医学系,社会医学系,臨床医学系及び特別系に分類されます。1年次には,医学概論を含む専門基礎教育科目や専門基礎科目を履修するほか,週1日は松江キャンパスにおいて共通教養科目を履修します。また,早期体験実習,病院でのエスコート実習を行い,医療現場を体験します。2年次からは,基礎医学系の解剖学や生理学の履修が始まります。

 3年次には学生自らが希望する講座で研究の基本を学び,研究に参加したり,症例の解説を受けたりすることができる講座等配属を実施しています。医学チュートリアル教育では,臓器別・系統別に27コースを設け,コースに関連する基礎医学,臨床基礎医学,社会医学も組み込まれた中で,約1年間実施します。4年次末に共用試験CBT(コンピュータを活用した知識・問題解決能力試験)及びOSCE(客観的臨床能力試験)を実施し,5年次から始まる臨床実習に進む前に最低限必要な知識・技術・態度が備わっているかを判定します。

 5年次から6年次にかけて,54週間にわたって臨床実習を行います。附属病院,関連教育病院,並びに地域医療病院等での実地教育の期間を十分に確保することによって,医学教育本来の目的である医療現場との結びつきを密にすると共に,生命の尊厳と患者の権利,及び,人格尊重の重要性を理解し,医療と医の心を患者から学ぶ姿勢を身につけるよう教育を行っています。

 医学英語教育は,1年次から6年次まで,6年間一貫した医学英語教育を実施しています。

 

卒業後の進路

 卒業生は,医師国家試験合格後,本学附属病院などの臨床研修指定病院で2年間の初期臨床研修を受けなければなりません。その後,3年目には自分の専門分野や進路を決め,進む道を選択することになります。大学病院やその他の病院で後期研修に進んで専門医や家庭医を目指す人,大学院に進学して研究者や高度臨床医を目指して研究活動に励む人,あるいは,保健所や自治体,厚生労働省などの行政分野に進む人など,活躍の場は多様で,無限に広がっています。 

 

看護学科

入学者受入方針

 他者に関心を持ち,人を尊重し,ささえ合い,ともに歩むことのできる人間性豊かな人を求めます。知的探究心にあふれ,社会の人々の命と生活を支える看護職となるために,誠実に努力できる人を求めます。また,高等学校段階の基礎的な学力を十分に身につけ,優れた学力を有する人を求めています。 

 

教育方針

 看護学科では、生涯にわたって看護専門職としてキャリアを積み上げていくための基盤となる「看護実践能力」の育成に力を注いでいます。地域であれ、病院であれ、在宅であれ、健康の保持・増進、病気からの回復、死に至る過程等、様々な健康レベルの人々に、科学的根拠に基づく適切な看護を提供するための基本的な知識・技術を修得します。そして、卒業後も、進化し続ける医療・看護の知見を獲得していくために必要な、主体的な学習の方法と態度を身につけます。また、地域・病院・在宅・施設・学校・職場等との間でケアを継続し、他の保健・医療・福祉・教育等の専門職と連携するための視点と方法、システムの構築と活用に関する基本的な知識を修得します。

 このように、広い視野と豊かな人間性を持ち、保健・医療・福祉・教育等の分野で様々な専門職と協働して活躍できる、社会のケアニーズに応え得る人材を育てることを目指します。そのため、卒業時には全員が看護師と保健師の2つの国家試験受験資格を得て、生涯にわたってキャリアを広げていけるよう、保健学と看護学を一体化した統合カリキュラムによる教育を基盤としています。

 

教育課程の概要

 学年進行と専門分野・科目の関連性の中で,大学人としての豊かな教養を身につけながら,保健学と看護学を一体化した統合カリキュラムによる系統的な学習のプロセスを通して,看護専門職としての看護実践能力の基盤を身につけていきます。

 1年次には,身体的・心理的・社会的に統合された存在としての人間の理解,ケアの倫理,援助のためのコミュニケーションの方法等を,2年次には,健康問題を適切に判断して科学的根拠に基づく看護を展開する方法を学びます。また,医療人としての幅広い教養を支える一般教養科目,国際的視野を広げる英語教育,看護学の基盤を支える形態と機能や心理学等を学習します。2~3年次には,生活習慣病やがん患者のケア,重症者のケアなどを学ぶ成人看護学や,人間の成長発達に伴う健康を支える小児・母性・老年看護学,心の健康を支える精神看護学,市町村や学校等の生活の場で健康を支える地域看護学など,専門分野の実践的な看護学へと学習を積み上げ,3~4年次には,知識と技術を統合する臨地実習を展開して,看護実践能力を高めていきます。4年次には,「看護学総合実習」「卒業研究」に取り組み,看護専門職としてのものの見方考え方を整理し,卒業後へと連なる課題を見出します。
 看護学科での基礎教育は,島根大学医学部附属病院看護部での卒後臨床研修,さらには,老人看護専門看護師養成コースをはじめとする看護学専攻修士課程の専門分野7コースでの大学院教育へと連なる,看護専門職としての一連のキャリア育成プランの基盤をなすものです。

 

卒業後の進路

 卒業生は,大学附属病院他,県内外の国公私立病院等の看護師,また,保健所,市町村等の保健師として従事し,看護・保健関係のさまざまな分野での活躍が期待できます。

 また,本学などの大学院に進学し,さらに深く看護学を学ぶ人もいます。