国内初!100人規模の臨床研究で実証〜DHAに認知症予防効果〜

2010年2月12日
 

 本学医学部(環境生理学)橋本道男准教授を中心とする研究グループが,青魚などに多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)に認知症やもの忘れを予防する効果があることを,DHA入りの魚肉ソーセージを使用し,国内初となる100人規模での臨床研究で実証,研究成果を発表しました。

この研究は,2004年から食事と認知機能との関連を疫学調査している島根県川本町在住の認知症と診断されない65歳以上の高齢者108名(平均年齢73歳)を2つのグループに分け,DHA(850mg)・EPA(200mg)を含む魚肉ソーセージとオリーブ油を添加した魚肉ソーセージをそれぞれ摂取させることによる二重盲検並行群間比較試験により行われました。

それぞれのソーセージを毎日2本食べ続けてもらい,半年毎のテストで記憶力,運動構築能力を点数化して変化を調査し,2008年11月から1年間の結果を解析しました。

その結果,DHAを多く含む魚肉ソーセージを摂取したグループでは,記憶力テスト(図形を記憶して模写するテスト,ルールで決めた回数だけ指を動かすテスト)で摂取前と比べ点数の数値改善が見られ,また,血液検査では赤血球膜中のDHA濃度(単位:モル%)が平均8.98から1年後には同10.05に上昇し,加齢に伴う認知機能や運動構築能力の低下を抑制する効果が実証されました。

これに対し,通常の魚肉ソーセージを摂取したグループではいずもれも数値が下がる結果となりました。

今後は,食品を利用した高齢者医療への応用など,予防医学の観点からの波及効果も期待されます。

DHA

DHA2 

 【研究グループ】

   橋本 道男(島根大学医学部・准教授)

   山下 一也(島根県立大学短期大学部出雲キャンパス・副学長)

   加藤 節司(仁寿会加藤病院(川本町)病院長)

 

<試験食品提供> (株)マルハニチロ食品