医学系研究科カリキュラムポリシー

医科学専攻(修士課程)

 

本課程は、様々な分野における研究・教育、社会事業・企業活動において、医科学の基礎と専門知識を持って活躍できる人材を育成することを目標にしている。そのために、基本となる総合医科学コースに加えて、地域医療支援コーディネータ養成コースなど特色のあるコースを設定し、多様な背景を持つ学生が総合的・学際的な「学」である医科学の視点を身につけ、島根大学が行っている独自の研究・教育の実績を自らのものにすることができるように教育課程を編成している。
 

  1. 必修科目群:コースごとに、コースの学修目的に即して、関連する医学、医療、医科学の知識を習得できるよう7~12科目を設定している。例えば、がん専門薬剤師養成コースでは、「抗悪性腫瘍薬の臨床薬物動態学」、地域医療支援コーディネータ養成コースでは「地域医療実習」、医療シミュレータ教育指導者養成コースでは、「シミュレータ教育実習Ⅰ,Ⅱ」、地域包括ケア人材養成コースでは、医療経営学」などである。特別研究をコースにより4~6単位設定し、目的に応じた研究を遂行させている。
  2. 選択科目群:学生の多様なニーズに応えられるように、松江キャンパス研究科とも連携開講している「医療のための光工学の基礎」、「機能性物質・食品の応用の基礎」「臨床・社会・環境医学と高度情報学の接点」など、医理工農連携プログラムの7科目を含めて、29科目を開設し、学生のニーズに合わせてコースにより、2~5科目を自由に選択できるようにしている。
 

医科学専攻(博士課程)

 
医科学の分野において世界に通用する医学研究者を養成することに加えて、研究マインドを併せ持った優れた臨床医を養成することが社会的に強く求められるようになっている。
本課程は、研究者育成コースの他に、このような社会的要請に応える目的で、高度臨床医育成コースなど臨床医向けの特色あるコース等を設定し、学生のニーズに応じた科目選択が可能な教育課程の編成を基本方針としている。
 
  1. 必修科目群:全コースの学生が、共通して習得すべき医学、医科学の方法論、倫理等に関する2科目「医学総合研究特論Ⅰ、Ⅱ」を開設している。
  2. 選択必修科目群:コースの学修目的に即して、関連する医学、医療、医科学の知識・概念等を習得できるよう「基礎医科学」『応用医科学」「臨床医科学」「臨床腫瘍学総論」の4科目を設定し、このうち1科目を選択させている。
  3. 選択科目群:各コースの学生の多様なニーズに応えられるように、松江キャンパス研究科とも連携開講している「医療のための光工学」、「機能性物質・食品の応用と環境影響」「臨床・社会・環境医学への高度情報学の応用」など、医理工農連携プログラムの7科目を含めて、60以上の科目(年度により変動あり)を開設し、学生のニーズに合わせて、5科目以上を自由に選択できるようにしている。
 
 

看護学専攻(博士前期課程)

 

専門教育のあり方

  1. 県内唯一の看護学修士課程であることから、多様な選択ができるよう、看護学の全領域を網羅的にカバーした「看護援助学」「看護管理学」「母子看護学」「成人看護学」「高齢者看護学」「地域在宅看護学」「老人看護CNS」の7コースを設置しています。
  2. 全国第2位の超高齢化県であることへの対応から、「老人看護CNS」コースを設置しました。
     

教育課程の構造と教育方法

  1. 専門分野の看護学を系統的に学び、研究課題を見出し、修士論文に繋げられるよう、専門分野の「特論2単位」「演習2単位」「看護学特別研究8単位」を1セットで必修としています。
  2. 看護学の基盤を成す「看護倫理」「コンサルテーション論」等の科目を「基盤科目」とし、専攻分野に関わらず選択必修8単位を課しています。
  3. 専攻した分野以外にも、幅広い看護学の知見を学べるよう、『専門選択科目』12科目と各専門分野の「特論」6科目を設定しています。
  4. 研究能力の向上をめざし、全員が「看護研究方法演習」で多様な研究方法の基本を学んだ後に修士論文に取り組めるようにしています。 

 

看護学専攻(博士後期課程)

 
教育課程は、「超高齢看護学」の1分野とし、「超高齢看護学」を構成する専門科目として『超高齢看護開発特講』と『安全ケアシステム開発特講』の2科目を設ける。超高齢社会における多様な健康課題を創造的に探究し、看護ケア方法や看護実践モデルの開発、看護理論の生成などを行う超高齢看護開発と、これらの成果を人々が享受するための実用化と制度化を見据えた仕組みづくりに資する安全ケアシステム開発とが相互に関連し、バランスよく発展することで、世界に類を見ないわが国の超高齢社会が直面している様々な健康課題の解決に貢献することを目的としている。