お宝研究vol.11

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2亀井　淳志（総合理工学研究科・教授）小室　裕明，高須　晃，石賀　裕明，三瓶　良和，汪　発武，入月　俊明，大平　寛人，酒井　哲弥，林　広樹，Auer, Andreas, 遠藤　俊祐，向吉　秀樹，小暮　哲也（総合理工学研究科）野村　律夫，辻本　彰 （教育学部）Atsushi Kamei (Professor, Interdisciplinary Graduate School of Science and Enginnering)Hiroaki Komuro, Akira, Takasu, Hiroaki Ishiga, Yoshikazu Sampei, Fawu Wang,Toshiaki Irizuki Hiroto Ohira, Tetsuya Sakai, Hiroki Hayashi, Andreas Auer, Shunsuke Endo, Hideki Mukoyoshi, Tetsuya Kogure (Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering)Ritsuo Nomura, Akira Tsujimoto (Faculty of Education)研究代表者：研究分担者：研究者紹介概　　　要特　　　色研究成果今後の展望社会実装への展望Leader : 　島根の大地には，３０億年前の粒子を含む古い時代の岩石があるほか，日本列島がユーラシア大陸から分離した時代の地層や火山岩(1,500万年前前後)，そして石見銀山をもたらした火成活動にいたる，さまざまな地球の歴史が刻まれています。このプロジェクトでは，こうした島根の大地の特性を活かし，地域発・国際水準の学術研究「島根から発する先端的地球科学」を目指して研究を推し進めています。　The land of Shimane hosts a wide variety of geology, including the rocks with grains of 3 billion years old (Oki metamorphic rock), and sedimentary and volcanic rocks related to Japan Sea opening which occurred around 15 million years ago, and volcanic rocks related to the formation of the Iwami Ginzan Silver mine. Standing on such superior back ground in terms of earth science, our group is promoting advanced earth science studies, originating from a local area, Shimane.　このプロジェクトでは様々な成果が得られていますが，ここでは県内での断層調査に関係する成果を紹介します。○山陰地方の歪集中帯に認められる断層の分布と発達過程の解明　（担当）　向吉　秀樹　近年の測地学的研究から，山陰地域の微小地震多発域に沿って歪速度の大きな「歪集中帯」が発達していることが報告されています。一般的に「歪集中帯」は幅の広い成熟した断層沿いに発達しますが，山陰地方の「歪集中帯」ではリニアメントなどの断層地形が不明瞭であり，成熟した断層もごく限られた地域でしか認められないことから「歪集中帯」発達の初期段階を見ている可能性が高いと指摘されています。　　 　これらのことから，島根県内の「歪集中帯」は，地殻変動に伴って形成される「歪集中帯」の発達初期段階における変形構造の特徴解明や発達過程を研究する上で重要なフィールドであると考えられます。　本研究では，島根県内の「歪集中帯」における地質調査および断層の構造記載を行いました。調査により，「歪集中帯」内に幅数ミリ程度の幅の狭い破砕帯を伴う断層が多数発達することを確認しました。これらの断層は，断層形成初期に地表付近で認められる微小な亀裂群に対応している可能性があります。今後は,これらの断層と歪集中帯との関係や断層の発達過程について調査を行う予定です。　この萌芽研究では島根の地球科学に関する様々な研究を行っています。　島根県が誇る世界遺産や世界ジオパークに関して持続的に研究成果を発信し，新たな学術・観光資源の発掘を目指し，地域振興に貢献します。三瓶山の近くで見つかった断層の一例．スケールのハンマーは約30cm萌芽研究部門Germination of advanced earth science originating from Shimane島根から発する先端地球科学の育成