お宝研究Vol12
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14野田 哲夫(学術研究院人文社会科学系法文学部担当・教授)段   潤(戦略的研究推進センター・特任助教)[~平成29年度]Tetsuo Noda (Professor, Academic Assembly Institute of Humanities and Social Science)Jun Dan (Contract Assistant Professor, Center for the Promotion of Project Research) [until2018.3.31]センター長:研究代表者:Director :Leader : 研究者紹介概   要特   色研究成果今後の展望社会実装への展望(1) Opening Support: 組織によってオープンデータとして保管されたデータを調査し公開する。 (2) Cataloging: 大量のデータを収集・分類し,オープンデータのカタログを構築する。(3) Visualization: 視覚化により,オープンデータを理解,アクセスしやすくするためのビジネスを支援する。(4) Management: 人や組織に代わってオープンデータを管理し,データ提供する場を設ける。(5 )Analysis: オープンデータの分析と知見の提供により,付加価値サービスを開発する。(6) Forecast:オープンデータを使用して予測を行うことで新たなサービスを作る。(7) Marketing:オープンデータに関するサービスの開発によってノウハウを得,この知識(ビジネス方法)を他の市場に適用する。  行政機関によって収集または保有される公的データを二次利用可能なオープンデータとして公開し,これを民間企業が活用することで経済的効果がもたらされると期待されています。 本研究の目的は,オープンデータを活用したビジネスのアーキタイプを7つのタイプに分類してビジネス上の可能性を予測することです。 Public data collected or possessed by administrative agencies and subsequently released as Open Data is expected to bring about positive economic effects. The purpose of this paper is to summarize the business archetypes of using Open Data to establish whether this expectation holds true, and to classify Open Data business archetypes into 7 types to predict their commercial potential.  本プロジェクトセンターでは,日本におけるオープンデータ活用政策による経済効果の推計を行っています。行政機関等が収集・保有する公共データを二次利用しやすい形で公開するオープンデータの活用は大きな経済効果をあげることが期待されていますが,日本ではOECD諸国に比べてオープンデータ化が遅れており経済や政治プロセスに対する貢献が乏しいと言われています。そこで,① オープンデータとその活用による経済効果の推計方法について手法面・データ面からの再検討を行い,② 公共部門におけるオープンデータ化の実態調査・統計調査を分野別に進め,③ 民間部門におけるオープンデータを活用したビジネスモデルの実態調査と類型化を通じて市場価値の推計を行っています。そして,これらを総合したオープンデータ活用政策による経済効果の推計を行うことによって,日本のオープンデータ活用における政策的課題の抽出をしています。本研究では③のオープンデータを活用したビジネスモデルの実態調査の一環として,オープンデータを活用したビジネス事例のケーススタディによって既存のオープンデータのビジネスを分類し,将来の成長性を予測しました。特に,オープンデータの産業構造と市場環境の変化にしたがって,オープンデータの利活用ビジネスの変化と成長性が変化する可能性についての論考を行いました。 他のOECD諸国に比べてオープンデータ化が遅れており経済や政治プロセスに対する貢献が乏しい日本では,公共データの公開・活用における課題抽出,オープンデータ化とビジネスモデル化を推進するための行政改革および経営計画策定につながる,社会的に意義の高い研究ですThe Classification and Potential of Business Archetypes by Using Open Data 図1.7つのタイプのオープンデータビジネスのアーキタイプ図2.オープンデータビジネスアーキタイプの市場可能性オープンデータを利活用したビジネスの分類と可能性に関する研究Ruby OSS Project CenterRuby・OSSプロジェクトセンター

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