島根大学お宝研究Vol.13
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若手研究者表彰●「鉱物混合層形成に伴う歪み集中過程の解明とその地質学的応用」島根大学では,女性研究者がその能力を十分に発揮しつつ研究活動が行えるよう,優れた研究を行なう女性研究者を支援する支援制度事業を行っています。女性研究者表彰は,「女性教員に対する支援」に採択された教員の中でも研究成果が特に顕著であった教員を表彰するものです。平成30年度島根大学女性研究者表彰には,以下の2つの研究テーマが選ばれましたのでご紹介します。39●「DNA分解酵素(DNase)family遺伝子の一塩基多型(SNP)とリウマチ性疾患の相関解明」木村 かおり(学術研究院医学・看護学系 医学部担当 講師(学内))DNA分解に関与するDNasefamilyは様々な疾患の危険因子として注目されています。我々のグループではDNasefamilyの危険因子としての病態遺伝生化学的な基盤を確立するために,DNasefamily遺伝子内に存在する一塩基多型(SNP)に関する集団調査や,中でも非同義置換型SNPに伴うアミノ酸置換の機能への影響(遺伝型―機能相関)の解析を行いました。田阪 美樹(学術研究院環境システム科学系 総合理工学部担当 講師)歪み集中帯の中心部では2種類以上の鉱物が均一に混ざった鉱物混合層が観察されます。先行研究より鉱物混合層は歪み集中帯の強度を決めると考えられていますが,これまで大歪みを伴う実験が技術的に難しかったため「どのように細粒鉱物混合層が形成され,歪みが集中するのか?」は分かっていません。本研究は,独自の工夫に基づき大変形を伴うねじり実験を行い,鉱物混合層形成と歪み集中の過程を明らかにすることを目的として研究を進めました。

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