言語文化入門Ⅱ

言語文化入門Ⅱ

<内容>
 言語文化学科に入学した学生が、「言語文化入門Ⅰ」履修後、必ず受講します。「入門Ⅰ」での学習内容を踏まえ、研究の手順・方法を具体的に学びながら、学生自身が課題を設定し、様々なアプローチによって問いを解決する過程を実践的に学びます。〈フレッシュ・ゼミナール〉、〈地域でフィールドワーク〉、プレゼンテーション技術の習得、本を読み、ディスカッション・プレゼンをする〈実習パート〉、そして期末〈レポート〉のパートから成り立っています。

 

<体験から学んでほしいこと>
 「入門Ⅰ」を踏まえて、さらに高度な主体的な関わりの態度と協同、学びを深め、技術を習得する場が提供されています。複数の選択肢を検討して「選ぶ」、「調べる」、課題を「発見」し、「解決」する――こうした学生自身の主体的な学びが求められます。


 <この授業の特徴>
 
「入門Ⅰ」から丁寧な少人数教育を引き継いでいます。〈フレッシュ・ゼミナール〉では、複数の教員が自分の研究の内容を紹介するので、専門的なアカデミズムに触れることができます。学生は「選んで」視聴し、ミニレポートを提出します。〈地域でフィールドワーク〉は、島根大学が位置する松江市について、グループでテーマを「選んで」、文献やインターネット上の情報を「検索」し、「調べ」、実際に現地に赴いてフィールドワークを行い、その成果を報告書としてまとめます。〈実習パート〉は新書に限らず、図書全般を対象として、各人がレポートを「書く」ことを前提に一冊を「選び」ます。グループワークではその内容を「理解」し、かいつまんで「要約・説明」したり、「問題を発見する」力を養います。学生が自分の関心事、疑問をほかの人にどれだけ説得力を持って「説明する」ことができるか、またほかの学生の関心事にいかに「コミットメントする」か、といったことが問われます。それとともに、ワード、エクセル、パワーポイントの基礎的な使い方を身につけ、プレゼンテーションの技術を向上させます。
 

<知識と結びつけるためには>
 
言語文化学科では言語学、文学、哲学、芸術学、文化論といった学問領域が学ばれています。二年生から専門分野に別れて、本格的な学びが始まります。言語学や文化論では、現地調査を行うこともあるので、言語文化入門でのフィールドワークやグループワークの経験は大いに役立つでしょう。文学、哲学、芸術学では、人間の文化的営みや普遍性を問いますが、決してそれは個人の内部の思惟に留まるものではありません。他者と対話し、より適切と思われる推論や仮説を導くためにも、学生同士の協同作業の経験が生きていくでしょう。
 そしてもちろん、本を「読み」、課題やレポートを「書く」ことを通じて、文章を書く力、言いたいことを説得力を持って語る力、論理的な思考力を身につけることができます。いずれ執筆する特別研究(卒業論文)のための基礎となります。