第88回ミュージアム講座「スリランカの自然環境と直面する災害」(まつえ市民大学連携講座)を開催しました。

公開日 2016年06月27日

 6月25日(土)、松江スティックビル(松江市白潟本町)にて、第88回ミュージアム講座「スリランカの自然環境と直面する災害」を開催しました。この講座は、平成28年度島根大学ミュージアム市民講座第1ステージ「世界を股に掛ける!島大の調査研究(フィールドワーク)」(兼:まつえ市民大学連携講座)の第2弾になります。

 講師は、スリランカをはじめ、海外での調査研究に精力的に取り組まれておられる石賀裕明博士(島根大学総合理工学研究科教授)でした。

 まず、スリランカとはどのような国なのか説明がありました。面積は北海道の約0.8倍、人口は約2000万人、宗教は仏教で、2009年の内戦終結以降は政情も安定しているそうです。また、数多くの仏教遺跡や都市遺跡などが知られています。

 なお、島根大学では、スリランカのペラデニア大学と協定を結んで、多くの留学生受け入れを積極的に行ってきたとのことです。当大学には、島根大学の同窓会もあります。

 後半は、スリランカの自然災害についての説明でした。スリランカ中央部の山岳地帯では、斜面の地すべり災害が頻発しており、そのメカニズムについて解説がありました。また、2004年に発生したスマトラ島沖地震による津波被害や復興の状況についても説明されました。この津波では、3万人あまりもの人々が亡くなったそうです。

 現在、石賀教授は、スリランカとの共同研究として、地下水汚染の問題や遺跡の地質考古学的調査に取り組まれているそうです。こうした研究の進展によって、日本とスリランカの友好や信頼関係がますます深まっていくことが期待されています。 

講座の様子

 次回の島根大学ミュージアム市民講座は、寧夏回族自治区における課題解決型の研究交流について~島根大学・寧夏大学国際共同研究所の活動紹介(7/16)です。多くの御参加をお待ちしております。

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