公開日 2019年07月08日
7月6日(土)、第111回島根大学総合博物館アシカル講座「石見の地質と化石」を開催しました。この講座は、令和元年度島根大学総合博物館アシカル講座第1ステージ「石見学III」(まつえ市民大学連携講座)の初回です。また、令和最初の島根大学総合博物館アシカル講座となります。
今回は、当館の入月俊明館長(島根大学学術研究院環境システム科学系教授)が講師を務め、石見地域の地形・岩石・鉱物・化石などについて解説しました。
最初に石見地域の地質は、出雲地域に比べて、古生代や中生代の地層などが複雑に分布している点について説明がありました。つづいて、最近、津和野町で発見された約25億年前の日本最古の岩石「花崗片麻岩」の成り立ちについて解説されました。
また、石見西部では、約2億5000万年以上前の県内最古の放散虫(プランクトン)の化石、約1億4500万年以上前のアンモナイトの化石など、古い時代の化石が出土するようです。これより新しい時代になると、石見中部の国天然記念物・畳ヶ浦で、貝やクジラ、エイの捕食痕など、約1600万年前の様々な化石が数多く検出されています。貝の様相からは、当時、この地域が熱帯だったことが想定されるようです。
講座の終了後、参加した皆様は、入月館長が持参した岩石・化石標本や常設展示室の関連資料を見学し、熱心に質問されていました。
次回のアシカル講座は、「江戸時代『石見国絵図』を読み解く」(7/20)です。引き続きよろしくお願い致します。
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