小葉田亨名誉教授が第17回日本作物学会論文賞を受賞しました

公開日 2020年03月05日

島根大学名誉教授の小葉田亨先生が第17回日本作物学会論文賞を受賞しました。業績論文タイトル及び内容は下記のとおりです。

Tohru Kobata, Müjde Koç, Celaleddin Barutçular, Ken-ichi Tanno & Masanori Inagaki 2018. Harvest index is a critical factor influencing the grain yield of diverse wheat species under rain-fed conditions in the Mediterranean zone of southeastern Turkey and northern Syria. Plant Production Science 21(2): 72-82.

トルコの東南部とシリア北部はコムギ起源地であり地中海性気候のコムギ産地である。生育期前半は冬雨によりコムギは育ち、子実の実る春から初夏にかけて乾燥と高温にさらされる。これらの地域において栽培進化レベルの異なる倍数性の違うパンコムギ(6倍体)、デユラムコムギ(4倍体)、エンマコムギ(4倍体)、11品種を無灌漑で栽培し、収量限定要因を明らかにした。その結果、全品種を通して子実収量は、全体の生産量よりも子実への同化産物の配分(収穫指数、harvest index)の大きさによって影響されていること、開花期が早く乾燥や高温にさらされにくい品種ほど収穫指数が高いことがわかった。その中でも倍数性の高い栽培化の進んだパンコムギはこの特性が優れた。


日本作物学会HP
http://www.cropscience.jp/

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