公開日 2022年05月31日
島根大学には、さまざまな分野で活躍する学生が多数在籍しています。今回は、その中の一人、教育学部音楽科教育専攻2年の金森愛さんを取材しました。
金森さんは昨年、第27回フッペル鳥栖ピアノコンクールや第31回日本クラシック音楽コンクールといった全国規模のピアノコンクールで、優秀な成績を収めています。また、米国で開催された「ショパン国際ピアノコンクール・ハートフォード」19歳以下の部で第3位に輝くなど、その演奏は海外でも高い評価を受けています。
島根県出雲市出身の金森さんがピアノを始めたのは3歳の頃。物心ついた時にはすでにピアノが傍にありました。小さい頃からクラシックのCDを何枚も集中して聴くほど音楽が好きだったそうです。
(本人提供)
練習は自宅だけでなく、大学でも空きコマの時間を使って行っています。高校の頃に比べて自由な時間が増えたことと、学校でも練習できる環境が整っていることが相まって、ピアノにかける時間が増えています。また、それと比例するようにピアノに対する思いも強まりました。以前までは練習時間を重視していましたが、現在は「必要な時に必要な量」をモットーに、練習の質を上げています。大好きなピアノの素晴らしさを人に伝わるように弾きたいという向上心が、原動力となっています。
今までのピアノ人生で印象に残ったことは、今年3月に行われた第38回JPTA(日本ピアノ教育連盟)ピアノ・オーディションにて、地区予選を通過して全国大会に出場し、さらに上位2名だけが参加できる優秀者演奏会において演奏できたことだと語る金森さん。憧れの舞台で、高校生の頃から弾きたいと願っていたセザール・フランク作曲の『プレリュード、コラールとフーガ』を演奏できたことが今までで一番嬉しかったそうです。
(本人提供)
一方で、15年以上のピアノ人生の中で、悔しい経験も数多くありました。そんな時、気持ちを上げてくれるのもまたピアノでした。自身の目指す音楽を追求するため、ピアノを弾く。金森さんにとってピアノはまさに、救ってくれる存在です。
そんな金森さんの直近の目標は、今まで出会ってきた素晴らしい作品を自身で弾けるように練習し、レパートリーを増やすことです。また、最終的な夢として、大きな舞台でオーケストラと一緒にコンチェルト(協奏曲)を弾くことをあげています。ピアノとの関わり、音楽との関わり、多くの人との関わりの中で見つけた様々な可能性を考えながら、ピアノを続けていきたいと語っています。
金森さんの今後の益々の活躍と、夢の実現を心から願っています。
(学生広報サポーター 取材 村田明日香、撮影 奥村しょうた)