公開日 2023年02月20日
2月18日(土)、第134回アシカル講座「ジオパークの宝石~弥生時代から古墳時代の出雲産玉類」が開催されました。この講座は、令和4年度アシカル講座第2ステージ「島根半島・宍道湖中海ジオパークを学ぶ」の初回になります。今回は、会下和宏 総合博物館教授が、島根半島・宍道湖中海ジオパーク内にある松江市・花仙山産出の石材を用いた玉類について解説しました。
松江市玉湯町にある花仙山は、約1500万年前の火山で、メノウの鉱脈が存在しており、島根半島・宍道湖中海ジオパークのジオサイトにもなっています。この花仙山周辺では、鉱脈から採れるメノウなどの鉱物を利用した古代の玉作りが盛んに行われていました。
講座では、弥生時代から平安時代にかけて、どのような種類の玉がどのように製作されていたのか解説がなされました。また、出雲で製作された勾玉などの玉類は、地元だけではなく、畿内や東国・東北地方にまで流通し、古墳などに副葬されたようです。古代の出雲人の技術やセンスが、全国の古代人のニーズを捉えていたことが分かりました。
次回のアシカル講座は、第135回「島根半島・宍道湖中海ジオパークのこれまでとこれから」(3/18)です。皆様のご参加をお待ちしております。