公開日 2023年03月29日
3月25日(土)、第136回アシカル講座「宍道湖周辺の地熱・鉱物資源」を開催しました。この講座は、令和4年度アシカル講座第2ステージ「島根半島・宍道湖中海ジオパークを学ぶ」の最終回になります。今回は、大平寛人 本学学術研究院環境システム科学系准教授が、「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」内にある様々な鉱物や温泉などの資源について解説しました。
約1900万年前から1450万年前にかけて、プレート運動に伴って大陸から日本列島が分離していく際、活発な火山活動によって様々な鉱物が形成されました。島根半島や宍道湖周辺では、例えば、黒鉱、石膏、ゼオライト、ベントナイト、メノウ、碧玉などがあげられます。これらは産業や玉生産に利用されてきました。
また、宍道湖周辺の地下には、南西から北東方向へ花崗岩の亀裂が走っており、そのような場所から熱水が多く湧いていると考えられています。そのおかげで、この地域では、玉造温泉や松江しんじ湖温泉など、多くの良質の温泉に恵まれています。近年では、温泉水を利用した小規模地熱発電や農業などの取り組みもなされているそうです。
今回の講座を聴講し、島根半島・宍道湖中海ジオパークには、太古から現在にいたるまでの火山活動によって生み出された、様々な人間に有用な資源が存在していることが分かりました。