第77回島根大学サイエンスカフェを開催しました

公開日 2018年07月17日

 710()、松江テルサにおいて第77回島根大学サイエンスカフェを開催しました。今回は、法文学部担当の及川 穣准教授が「日本列島への定着に初めて成功したホモ・サピエンスの足跡-隠岐産黒曜石の開発と利用の起源を探る-」をテーマに講演を行いました。一般市民、企業の方など35名の参加者がありました。
 講演では、最終氷期の日本列島の植生・動物相や気候変動など石器時代の環境、背景について説明したうえで、世界で発掘された石器や遺跡について紹介があり、本日のメインテーマである黒曜石による石器の活用状況から今から約35,000年前のホモ・サピエンス(現代人)の行動の特質を解き明かす、及川准教授の謎解きのような語り口に参加者は引き込まれるように聞き入っていました。広域に渡る産地の黒曜石を用いた石器が発見される遺跡があること、到達するのが困難な離島を産地とする石器が作製されていることなどから、ホモ・サピエンスの探究心、新天地に対する強い好奇心、新しい環境に適応する能力の高さが垣間見られ、また、隠岐産黒曜石原産地(久見地域)における遺跡の発見と実態解明の調査から、旧石器時代から縄文時代の接点を解明する上で重要な遺跡群であるなど、日頃知ることの少ない最新の研究成果についての丁寧な説明がありました。
 また、発掘された黒曜石製の石器の実物を回覧し、参加者は出土品に手で触れ、その感触を確かめていました。
 講演後の質疑応答では、今回初めて、大きな付箋を用いて質問を書き出し、カテゴリ別に分けた上で講演者が回答する方式で行いました。黒曜石に関する質問が多く、本日の講演テーマに対する関心の高さが見られ、また、研究する上での楽しみ、苦労などに関する質問もあり、フィールドワークのエピソードなど研究者の日常を知る貴重な機会となりました。盛況のうちに、サイエンスカフェを終了しました。
 次回の第78回、第79回サイエンスカフェは、8/48/5の本学のオープンキャンパスにおいて開催します。第80回は、922()10:0011:30に本学医学部の山口修平教授を講師に「物忘れと認知症-認知症を予防するためにできること-」をテーマに開催します。
 皆さまのご参加をお待ちしております。

平成30年度サイエンスカフェ一覧
http://www.shimane-u.ac.jp/social-contributions/lifelong_study/sciencecafe/sciencecafe.html


及川准教授の講演の様子
及川准教授の講演の様子  
黒曜石製の石器の実物を観察する参加者たち
黒曜石製の石器の実物を観察する参加者たち  
質疑応答の様子
質疑応答の様子 

 

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