公開日 2014年07月11日
出雲文化学の第12回講義が7月4日、本学ホールで行われ、荒神谷博物館館長の藤岡大拙氏が 「出雲弁と出雲文化」 と題して講義しました。市民パスポート会員34人を含む224人が受講しました。
藤岡氏は、発見から今年30年となる荒神谷遺跡の銅剣358本をはじめ、考古学的常識を覆す古代出雲の数々の発見は、弥生時代の山陰が日本列島の最先端であったことを示すのではないか。そしてその観点から見ると国引き神話などの神話が生き生きとして現代に伝わってくると切り出しました。
3、4世紀ごろヤマトおよび吉備が攻めてきて、6世紀半ばにヤマトに敗北した出雲は、製鉄や農耕、豊かな海産などで閉鎖世界を形成していった結果、出雲弁という古代の言葉の特徴を多く残した独特の方言が存在するにいたったと説明しました。
藤岡氏は次に出雲弁の特徴や現状について紹介。方言を地方文化とするならば、出雲弁は閉鎖性によって古代の特徴が残った重要な地方文化であり、それが今に伝わっているのは大変ありがたいことである、とまとめました。
出雲文化学第13回講義は7月11日、和鋼博物館館長の伊藤正和氏が 「近代たたらと製鉄技術の発展と衰退」 と題して講義します。
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