公開日 2026年07月07日
北村寿宏名誉教授(元地域未来協創本部産学連携部門)らは、「産学連携学」に掲載された論文が特に優れた内容を持つものであるとして、下記のとおり産学連携学会の2026年度論文賞を受賞しました。
著者:北村寿宏(島根大学)、川崎一正(三条市立大学)、竹下哲史(長崎大学)、秋丸國廣(愛媛大学)
題目:国立大学法人18 大学における2014~2018 年度の共同研究件数の大学間の比較
掲載:産学連携学 第21巻,第2号,pp.83-95(2025年6月発行)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsip/21/2/21_2_83/_article/-char/ja
DOI : https://doi.org/10.11305/jjsip.21.2_83
題目:国立大学法人18 大学における2014~2018 年度の共同研究費受入額の大学間の比較
掲載:産学連携学 第22巻,第1号,pp.164-176(2025年12月発行)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsip/22/1/22_1_164/_article/-char/ja
DOI : https://doi.org/10.11305/jjsip.22.1_164
概要:本論文群においては、産学連携に関する重要な指標の一つである共同研究に着目し、多数の地方国立大学を対象にした客観的かつ精緻な定量分析により、その実態を詳述したものである。共同研究の実態を「件数」と「研究費受入額」の両面から分析し、相手先の企業規模(大企業・中小企業)やその地理的分布の傾向を明確にすると共に、大企業との共同研究において、大学の教員数(規模)と1 件当たりの研究費受入額の間に正の相関関係があることを示し、大規模な研究を行いやすい環境が受入額に影響を与える可能性を示唆している。 特に、国がガイドライン等で推進する「共同研究の大型化」という新たな政策的要請に対し、関東地方を中心とする大企業との連携で1 件当たりの研究費受入額が増加し徐々に大型化が進んでいる実態や、大学の教員数(規模)が共同研究の受入額に影響を与え、大学間で格差が生じつつある構造的な課題を浮き彫りにしている。このように本論文群は、過去の調査の単なるデータ更新にとどまらず、政策要請に応える大学の「動態的な変化」と「新たな課題」を実証的に抽出した点で独立した高い学術的価値を有している。詳細な調査・分析に基づくエビデンスにより、統合的かつ定量的な議論を展開している本論文群は、産学連携学の発展に大きく寄与しうる点が評価され、今回の受賞となった。なお、これらは、科学研究費基盤研究(C)「地域イノベーション創出に向けた地方大学における産学連携の実状解明の実証的研究」(研究課題21K01878,2021年度~2024年度)で行われた研究成果である。

【本件に関する問い合わせ先】
地域未来協創本部
産学連携部門 0852-60-2290