オープンデータ活用企業セミナー in 松江 を開催しました

公開日 2015年12月02日

 

 島根大学研究機構 戦略的研究推進センターRubyOSSプロジェクトセンターではオープンデータを活用した取組に関する研究と併行して、先行事例を紹介するセミナーを開催しています。今回は11月27日(金)に「情報資産の銀行」を事業コンセプトに「情報資産プラットフォーム事業」を展開している株式会社パイプドビッツより、自治体・官公庁に分散されている情報を集約する政治・選挙プラットフォーム事業を営む政治山部門からお二人をお招きして「オープンデータ活用企業セミナー in 松江」を開催しました。

 まず政治山カンパニー プレジデント 高橋 伸 氏からパイプドビッツ社の「情報資産」を活用した事業の取り組みが紹介され、同社が運営・管理を行っているアイドルグループAKB48総選挙における投票管理の仕組みや投票データの分析が、今後予想されるインターネット投票の可能性につながることなどが紹介されました。また、政治山カンパニー シニアマネジャーの市ノ澤 充 氏から政治山において日本における選挙の投票結果をデータとして集約・分析を行い活用している事例が紹介されました。そしてエストニアやノルウェーの公職選挙、韓国の政党代表戦などで導入されているインターネット投票が日本においても緊急の課題であり、投票率の上昇だけでなく選挙の公平性にもつながること、特にマイナンバー制度開始に伴い、政府が2022年の参院選において在外邦人のネット投票実施を掲げていることを踏まえ来るべきネット投票の実現に向けてパイプドビッツ社がその普及活動に取り組んでいることが話されました。

 会場の島根大学法文学部多目的室には島根大学学生・院生の他、自治体関係者など約20名の参加者が集まり、AKB48総選挙などの分かりやすい話題からデータ分析の必要性やインターネット投票実現の重要性が共有されるとともに、地域でもネット選挙・ネット投票の必要性が理解された意義のあるセミナーでした。

 RubyOSSプロジェクトセンターでは、今年度継続して開催したオープンデータ活用セミナーにおける事例をまとめてオープンデータを活用した地域課題解決の可能性についての研究を進めると同時に、今後は全国の自治体への実態調査を行うことによってオープンデータ活用による経済効果の研究を進める予定です。

 

セミナーの様子

市ノ澤 充 氏(パイプドビッツ社:左) 高橋 伸 氏(パイプドビッツ社:中)

司会 本田 正美 特任助教(RubyOSSプロジェクトセンター:右)