2019年度JST日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)によりバングラデシュから若手研究者が来日しました

公開日 2019年11月07日

 10月7日(月)~12日(土)にバングラデシュ国立農業研究所から若手研究者6名がJSTの2019年度日本・アジア青少年サイエンス交流事業により来日し、島根大学生物資源科学部で養液栽培技術の研修を受けました。
 バングラデシュは、面積が日本の約4割、人口は1億6千万人を超えています。主要産業は衣料品・縫製品産業と農業です。今まで化学肥料や殺虫剤を多用して作物を栽培したため、土壌の環境汚染や残留農薬により農作物の品質低下を招いています。そこで、バングラデシュの若手研究者を日本に招致し、土壌を使用しない養液栽培技術を習得し、バングラデシュの安全な食料生産と貧困農家の所得向上を目指しました。
 関西国際空港からバスで松江に入った一行は10月8日(火)から養液栽培に関する研修を生物資源科学部附属本庄総合農場で行いました。午後からは副学長および学部長表敬訪問、そして松江城見学を行いました。4日目には出雲市にある島根県立農業技術センターでイチゴの養液栽培研究施設を見学し、出雲大社へ。午後からは安来市の干拓地にあるトマト養液栽培生産者視察、そして日本庭園と日本絵画などを鑑賞するために足立美術館を訪れ、日本の農業だけではなく、日本の文化にも触れることができました。農場での研修では養液栽培の基礎からメロンや葉菜類の栽培、そして培養液および植物体の分析、人工光型植物工場でのイチゴ、ワサビ生産について学んでいただきました。来日した6人の研究者はほとんど初めての来日でしたが、充実した6日間を過ごしました。また、台風19号で関西国際空港にしばらく足留めされましたが無事に帰国しました。
 今後、彼らがバングラデシュでどのように養液栽培技術を発展させ、バングラデシュ国民の健康と農家の所得向上を担っていくのか、彼らの活躍を願いつつ、さくらサイエンスプランが修了しました。

歓迎会.jpg    副学長表敬訪問.jpg

学部長表敬訪問.jpg    松江城にて.jpg

葉菜類の定植.jpg    培養液の作成.jpg

島根県農業技術センター.jpg    出雲大社.jpg

養液栽培トマト生産者(安来市)視察.jpg    足立美術館.jpg

イチゴの組織培養.jpg    帰国(関西国際空港).jpg


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島根大学生物資源科学部
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