公開日 2023年12月13日
島根大学総合博物館では、松江キャンパスの産学協創インキュベーションセンター新営工事に先立って、建設予定地での発掘調査を実施しました。島根大学松江キャンパス全域と出雲キャンパスの一部は埋蔵文化財包蔵地に指定されているため、文化財保護法によって、開発工事の実施前に発掘調査を行うことが定められています。発掘調査は、9月の猛暑のなか開始し、寒風が吹く12月、予定通り終了しました。
調査区は、縄文時代、古宍道湾(今の宍道湖)の入り江の中に位置していました。調査では、縄文人が漁撈活動などに伴って遺棄したとみられる貴重な石器や木製品、サメの歯、動物や縄文人?の足跡らしき乱された土層などが見つかりました。また、当時の古環境を復元するためのデータも得ることができました。
出土した遺物や調査成果は、整理が完了後、島根大学総合博物館アシカルで展示する予定です。
調査風景(東区)
調査風景(西区)
縄文人が刺し網漁で使用した網のオモリ
縄文人が刺し網漁で使用した網のオモリ
縄文時代の杭の先端部
縄文時代の焦痕がある材
分析用の土壌試料の採取
完掘状況(西区)
お問い合わせ先:島根大学総合博物館 TEL:0852-32-6496