第153回アシカル講座「考古学から戦争を考える~島根・鳥取の戦争遺跡を中心に」を開催しました。

公開日 2025年08月08日

8月2日(土)、第153回アシカル講座「考古学から戦争を考える~島根・鳥取の戦争遺跡を中心に」を開催しました。この講座は、令和7年度アシカル講座第1ステージ「戦後80年、戦争の記憶を学び、伝える」の第2回になります。

今回は、岩本崇 本学法文学部准教授が講師を務め、山陰地域に残る戦争遺跡の調査研究・保存・活用について考古学的な視点から解説しました。

最初に考古学による戦争研究の研究史についての解説がありました。続いて、山陰地域における近現代の戦争遺跡の事例として、松江市美保関望楼遺跡、大田市三瓶原陸軍演習場遺跡、米子市旧海軍美保航空基地、出雲市旧海軍大社基地遺跡群などについて紹介がありました。

戦争遺跡は、今後の調査研究によって大幅に知見を蓄積していくことが可能であり、また、そのためには他分野との協業による学際的研究が不可欠であるようです。最後に、戦争遺跡は、戦争やそれに関連する人類・社会・地球環境をとりまく諸課題について、様々な人々が対話を重ねていく「場」になりうるという保存活用の重要な意義を強調され、講座のまとめとなりました。

講座の様子

次回のアシカル講座は、「出雲に残る戦争の爪痕 ~旧海軍大社基地を中心に」(第154回、8/23)です。皆様のご参加をお待ちしています。

お問合せ先:島根大学総合博物館 TEL:0852-32-6496