公開日 2025年10月27日
KUMAR VARUN講師は、論文「デジタルホログラフィーとその工学・生物科学分野への応用」(KUMAR VARUN著,2025年 マイクロ波・光・通信工学国際会議 (ICMOCE)誌掲載)において非破壊・非侵襲的な全領域温度測定、高温物体からの熱伝達、炎内部および周囲の温度分布、炎内磁場制御燃焼、マイクロ光学素子の試験、生物細胞(赤血球)の3Dイメージング、紫外線(UV)硬化型接着剤の収縮挙動に至るまで、新興産業応用分野におけるデジタルホログラフィの活用例を提示しました。
ホログラフィはレンズを用いない撮像技術であり、物体の波面を記録し、その完全な3次元情報を捉えた正確な再構成を可能にします。またデジタルホログラフィ(DH)は、ホログラムの記録に写真乾板の代わりにCCDやCMOSカメラなどの光電子記録装置を用います。DHは適切な数値再構成法を適用することで、単一のデジタルホログラムから対象物波面の複素振幅(振幅と位相の両方)を画素単位で定量的に提供します。コンピュータ技術の進歩、高解像度・高ダイナミックレンジ・高速記録装置、コヒーレント光源の発展により、デジタルホログラフィシステムは数多くの産業/工学および生物科学分野での応用が可能となりました。

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