観光実践フィールドワーク:石見地域の観光と日本遺産石見神楽

公開日 2026年08月24日

島根大学クロス教育/特別副専攻「観光教育プログラム」の「観光実践」の授業を、島根県立大学石見地域文化国際ラボ推進室との合同事業として、8月1日から3日までの2泊3日の日程で実施しました。島根大学松江キャンパスおよび島根県立大学浜田キャンパスの2~4年生計19名が受講し、5つの班に分かれて活動を行いました。

 

本授業では、島根県内の日本遺産の一つである石見神楽「神々や鬼たちが躍動する神話の世界 ~石見地域で伝承される神楽~」の観光資源化をテーマに、観光に関わる仕事について学ぶワークショップと、学生が企画したツアープランを実際に検証するフィールドワークを実施しました。

 

今回のフィールドワークに先立ち、6月20日から21日にかけて、浜田市および江津市でキックオフ合宿を実施しました。合宿では、石見神楽の日本遺産登録や「三方よし」の観光ツアーづくりに関するレクチャーを受講するとともに、各班に設定されたペルソナを対象とした石見地域周遊ツアーの企画をグループワーク形式で行いました。

 

<キックオフ合宿概要>(6月20~21日)

・一般社団法人江津未来教育デザイン研究所 平下茂親 氏による観光事業のレクチャー
・公益社団法人島根県観光連盟 竹本 亮 氏による日本遺産・石見神楽のレクチャー
・三宮神社で開催された夜神楽公演(周布鳶巣神楽保存会)における「鍾馗(しょうき)」および「大蛇(おろち)」の鑑賞
・5種類のペルソナを想定した「三方よし」のツアープラン作成ワークショップ/グループワーク

[会場:浜田まちなか交流プラザ、パレットごうつ]

 

 

8月1日のフィールドワーク1日目は、パレットごうつに集合し、各班でツアー内容や取材計画の最終確認を行いました。また、翌日に訪問する観光事業者へのアポイントメント確認も電話で行いました。

 

その後、有福温泉へ移動し、湯の町神楽殿において有福温泉神楽団による石見神楽「塵輪(じんりん)」「恵比須(えびす)」「大蛇(おろち)」を鑑賞しました。受講生は「有福温泉よしだや」と「宿 ロイノハコ」に分かれて宿泊し、あわせて平下茂親 氏(SUKIMONO, INC)から温泉街のまちづくりについて説明を受けました。

 

8月2日のフィールドワーク2日目は、各班が貸切タクシーを利用して下記のツアーを実施し、各訪問先で取材や体験活動を行いました。

 

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<1班ツアー概要>

・石州嶋田窯(陶芸体験)

・清水大師寺 お寺カフェ(ヒアリング取材)

・仁摩サンドミュージアム(ヒアリング取材)

・チーナカ豆 琴ヶ浜

・石州勝地半紙 風の工房(うちわづくり体験、石見神楽にまつわる取材)

 [想定ペルソナ:母娘旅]

 

<2班ツアー概要>

・善太郎餅本店 有福温泉(ヒアリング取材)

・香木の森公園(ブルーベリー摘み体験)

・TONTONTON 邑南バル

・三江線トロッコ 口羽駅(乗車体験)

・美又温泉 かめや旅館(ヒアリング取材、石見神楽にまつわる取材)

[想定ペルソナ:女子旅]

 

<3班ツアー概要>

・石州和紙会館(紙漉き体験、石見神楽にまつわる取材)

・ちしゃの木 津和野

・津和野城跡観光リフト

・太皷谷稲成神社

・山田竹風軒 本町店(源氏巻手焼き体験)

・森鴎外記念館

[想定ペルソナ:多忙な夫婦]

 

<4班ツアー概要>

・石州勝地半紙 風の工房(ランプシェードづくり体験、石見神楽にまつわる取材)

・ゲンショウシャ 温泉津(ヒアリング取材)

・温泉津やきものの里(手びねり陶芸体験)

・なぎの木テラス(ヒアリング取材、石見神楽にまつわる取材)

・cafe桜co..(ヒアリング取材)

[想定ペルソナ:良い旅夫婦]

 

<5班ツアー概要>

・瓦街道(甍街道)

・石見銀山世界遺産センター(ヒアリング取材)

・お食事処 おおもり

・温泉津やきものの里(神楽面絵付け体験、石見神楽にまつわる取材)

・石見神楽劇場 舞乃座(神楽鑑賞とヒアリング取材、石見神楽にまつわる取材)

[想定ペルソナ:訪日インバウンド]

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各班とも、訪問先でのヒアリングや体験活動に加え、目的地間の移動を実際に体験することで、企画段階では気づかなかった課題や魅力を発見することができました。また、各地で観光事業者の考えや取組に触れ、観光客の行動を観察することで、観光事業の現場について理解を深める貴重な機会となりました。

 

8月3日のフィールドワーク3日目は、リノベーション中の旧跡市小学校を会場としてツアーの振り返りを行い、受講生それぞれが「旅行ライター」の立場で、実施したツアーおよび訪問先での取材を踏まえた「観光百科事典」のページ作成に取り組みました。

 

昼食では、跡市地区女性部の皆様による手作り料理や地元農家の皆様からの差し入れをいただきながら、一般社団法人江津未来教育デザイン研究所の盆子原 拓 氏(里山子ども園わたぼうし)より、「有福温泉と連携した保育留学の取組」と「跡市HIGH-幸プロジェクト(旧跡市小学校の利活用)」について説明を受けました。受講生は、観光を通じた関係人口の創出や持続可能な地域づくりの先進的な事例について学ぶことができました。

 

本年度の観光実践授業におけるフィールドワークは、島根県観光振興課、株式会社graphsおよび一般社団法人江津未来教育デザイン研究所の支援・コーディネートのもと実施しました。

 

このフィールドワークの成果は、今後「観光百科事典」として取りまとめる予定です。さらに、11月28日に島根県立大学浜田キャンパスで開催予定の石見神楽に関するシンポジウムにおいて、受講生による成果発表を行う予定です。

 

 

      

 

 

      

 

【担当部局】

島根大学 国際観光教育推進センター

島根県立大学 石見地域文化国際ラボ推進室

【問い合わせ先】epd-kkikaku(a)office.shimane-u.ac.jp ※(a)を@に置き換えて送信ください。