自然科学研究科博士後期課程の理念・目的,入学者受入方針,教育内容等

自然科学研究科博士後期課程

理念

自然科学研究科博士後期課程は,地域に根差し世界に開かれた大学院として,豊かな人間性と極めて高度な専門性,さらにはグローバルな感性を身につけ,高い課題発見能力と課題解決能力を持って社会に貢献する理学分野と工学分野の人材を育成することを教育・研究の理念とする。

養成する人材像

博士前期課程で身につけた専門知識と幅広い学問分野の基礎知識を基に,自らの専門分野における能力をさらに磨き高めるとともに広い視野を身につけることにより,極めて高度な専門知識と技能,秀でた創造力と独創性を持って新たな科学・技術を創成し,持続可能な地域社会,国際社会の表現に寄与する理学分野と工学分野の研究者,高度技術者を養成する。

学生に修得させる能力

博士前期課程までに修得した広範な自然科学分野の知識を基に,理学,工学のさらに高度な専門知識・技術を身につけ,それらを社会において活用し新たな科学・技術を創成する能力を修得させる。

創成理工学専攻

地域社会からのニーズに応える形で整備した本研究科博士前期課程における教育研究体制との連続性を持たせるため,創成理工学専攻の教育研究の柱となる領域を「理工学」と「自然環境システム科学」の2つとし,それに対応させて,「理工学コース」と「自然環境システム科学コース」の2コースを置いています。

理工学コース

理工学コースの教育研究分野は博士前期課程の「理工学専攻」の4つのコース(数理科学コース,知能情報デザイン学コース,物理・マテリアル工学コース,機械・電気電子工学コース)に対応しており,数理科学,情報科学,物理学及びこれらを基礎とする材料工学,機械工学,電気電子工学の教育研究を推進し,未来社会を構築していく研究者,高度技術者を養成します。

自然環境システム科学コース

自然環境システム科学コースの教育研究分野は博士前期課程の「環境システム科学専攻」の4つのコース(地球科学,環境共生科学,物質化学,建築デザイン学)と「農生命科学専攻」の生命科学コースに対応しており,本学における「自然環境」に関する教育研究資産を集約し,地球全体から居住空間,さらには生命までを一連の「自然環境システム」と捉えて,それらの先端的な教育研究を通して人材育成を行い,環境と調和した豊かな社会の構築に貢献する研究者,高度技術者を養成します。

特別教育プログラム

本課程にはマテリアル分野の地域産業の振興に意欲を持つ学生のための『マテリアル創成工学特別プログラム』,理学・工学の医療応用に興味を持つ学生のための『医理工農連携プログラム』,国際感覚の修得に意欲を持つ学生のための『英語による「地球」教育特別プログラム』の,3つの特別教育プログラムを開設しています。

マテリアル創成工学特別プログラム

マテリアル創成工学特別プログラムは,理工学コースと自然環境システム科学コースの専門科目群の中からマテリアル工学関係の科目を選定し,両コースの枠組みを超えた教育研究を行い,社会に出てマテリアル工学分野の研究者,高度技術者として活躍できる能力を育成します。

医理工農連携プログラム

医理工農連携プログラムは,自然科学研究科と医学系研究科の担当教員が共同で授業を行うプログラムであり,両研究科が共同開講する科目を履修し,自然科学分野の高度な専門知識と,その知識を医学,医療に応用する視点とを兼ね備えた人材を育成します

英語による「地球」教育特別プログラム

本プログラムは,留学生及び日本人学生を対象としたプログラムで,地球科学関連分野の教育を英語で行います。日本人学生と外国人留学生が共に教育を受けることにより,双方が異文化社会への理解を深めるとともに,3つの専修分野「先端地球科学」,「地球資源学」,「地球環境災害学」の内から1つを選んで履修します。