全学共通教育

 全学共通教育とは,専門分野の域を超えて,島根大学の学生に共通に求められる基礎的な力や幅広い知識を育成するための教育です。

 基礎科目,教養育成科目によって構成されており,基礎的・共通的な必修科目と,学生のみなさんが自らの興味・関心に従って選択して学習する選択科目に分かれています。

 

教養育成科目の教育の目的

 自然や環境、人間や文化にかかわる幅広い学問分野に触れ、多様なものの見方・考え方を身につける過程を通じて、現代社会に必要な統合された知の基盤を築くことを目的とする。教養育成科目は、入門科目、発展科目、社会人力養成科目の3科目群で構成され、入門科目、発展科目には、それぞれ学問分野に応じて人文社会科学分野、自然科学分野、学際分野の区分を設け、学生の主体的・体系的な履修を促す。

<基礎科目>

  • 外国語
    ◇英語
     現代グローバル社会において求められる国際共通語としての英語の実践的な基礎知識を身につける。また、学士力の汎用的スキルの一つとして、専攻する専門的分野を深めて行く上で必要となる英語基礎力の習得も目的とする。英語を学ぶことで、グローバルな視点から物事を批判的に思考することのできる現代市民としての素養を培う。
    ◇初修外国語
     選択した外国語の総合的基礎知識を習得して、適切に運用することができ、あわせて、当該語圏の現代文化を理解する手掛かりとなる知識も身につけることを目的とする。英語以外の外国語を学ぶことで、日本語、日本文化をより客観的に見る視点を獲得し、多文化共生社会である地球に生きる市民としての自己形成(教養)の基礎を培う。
  • 健康スポーツ/文化・芸術
     本科目では、生涯にわたって文化的生活を営む上で基盤となる文化的素養を培うことを目的とする。音楽・美術分野を中心に、授業を通じて幅広い芸術文化を理解し鑑賞する力を身に付ける。また、島根県・山陰地方の芸術文化にふれることで、地域の文化的背景と文化活動への理解を深める。
  • 情報科学
     情報社会と呼ばれる現代において中心的な役割の一つを担うコンピュータについて基礎的事項を解説するとともに、産業・社会において利用される情報技術について学ぶ。十分なトピックスと深度を内容に含め、文系理系を問わず現代を生きる社会人として求められる知識を身につける。
  • 数理・データサイエンス
     データサイエンスの基礎と数理的思考、そしてその応用について学ぶ。具体的には、データの見方や帰納的思考、データの基本的な解析方法とグラフィック表現手法、データの解析手法を理解するための最低限の数学、そしてAIの恩恵を享受した人間中心の適切な判断や活用について学ぶ。また、基本的なデータ解析手法を自ら実行できるようになることも目的とする。

<教養育成科目>

  • 入門科目
     自らの専攻とは異なる領域も含めた幅広い学問分野に関する知見を得ることで、専門分野や現代社会をより多面的にとらえる視点を養うことを目的とする。入門科目は、主に講義形式をとる授業によって構成されており、各分野の教員から多様な学問知を吸収し、大学で学ぶための基盤を形成することができる。
  • 発展科目
     入門科目をふまえて、さらに深い教養を身に付けるとともに、既存知識を統合し、生涯にわたって主体的に学ぶ基盤の構築を目的とする。発展科目は、統一テーマのもとに複数教員が多様な視点から講義をするオムニバス形式の授業、自らの意見や調査結果を発表するゼミ形式の授業、他者と協調して学ぶグループ学習の授業など、授業への主体的参加が求められる授業からなり、多様な知識を統合し、応用する力を身につけることができる。
  • 社会人力養成科目
     現代の市民社会に主体的に参画し、社会人として活動する上で必要な知識や能力を培うことを目的とする。個人としての人生を展望するとともに、他者と社会を構成する上で必要な知識や態度を身につけることができる。

また,教養教育科目を充実させるために次のような取り組みがあります。

  • 放送大学科目について
     教養領域の教育充実のため,放送大学において開講される基礎科目の中から科目を指定し,単位取得を条件に,島根大学が授業料を負担する科目です(履修学期または次の学期の試験で不合格の場合,並びに未受験の場合は授業料が本人負担となりますので注意してください。)放送大学科目の単位は,必修科目の単位としては認めず,教養領域の選択科目の単位,又は,教養領域と専門領域にまたがる自由科目の単位として認定されます。
     
  • 留学生用科目について
     日本語科目及び日本事情に関する科目があり,これは国際化に対応し,外国人留学生の教育のために開設されています。